システム稼働率 計算ツール
各機器の稼働率を入れるだけで、直列・並列(冗長)構成のシステム全体の稼働率をその場で計算します。 停止率や年間の想定停止時間も併記。基本情報技術者試験などの信頼性計算にもそのまま使えます。
つまり:この2台を直列につないだシステムは、全部の稼働率を掛け算した約98.01%でしか動きません。 1台でも止まると全体が止まるため、つなぐ機器が増えるほど稼働率は下がります (年間で約約7日6時間は止まる計算)。
くわしい計算の内訳(参考)
| 機器1の稼働率 | 99% |
|---|---|
| 機器2の稼働率 | 99% |
| 計算式(各稼働率の積) | 99% × 99% |
| システム全体の稼働率 | 98.01% |
| システム全体の停止率 | 1.99% |
| 年間の想定停止時間(365日換算) | 約7日6時間 |
※ 稼働率(可用性)は各機器の故障が独立に起きると仮定した概算です。 実際には共通電源やネットワークの同時故障、保守時間、待機系の切り替え失敗などで結果は変わります。 年間停止時間は365日(8,760時間)換算の目安です。
同じ機器を並べたときのシステム稼働率(早見表)
同じ稼働率の機器を直列・並列に並べたときの、システム全体の稼働率の目安です。 直列はつなぐほど下がり、並列(冗長)は増やすほど上がるのが分かります。
| 機器1台の稼働率 | 台数 | 直列(全部動いて正常) | 並列(どれか動けば正常) |
|---|---|---|---|
| 90% | 2台 | 81% | 99% |
| 3台 | 72.9% | 99.9% | |
| 4台 | 65.61% | 99.99% | |
| 5台 | 59.049% | 99.999% | |
| 95% | 2台 | 90.25% | 99.75% |
| 3台 | 85.7375% | 99.9875% | |
| 4台 | 81.4506% | 99.9994% | |
| 5台 | 77.3781% | 100% | |
| 99% | 2台 | 98.01% | 99.99% |
| 3台 | 97.0299% | 99.9999% | |
| 4台 | 96.0596% | 100% | |
| 5台 | 95.099% | 100% |
※ 概算。各機器の故障が独立に起きると仮定した値で、共通電源・保守時間・切り替え失敗などは含みません。
そもそも「システム稼働率」とは?
稼働率(可用性・Availability)は、システムが正常に動いている時間の割合です。 複数の機器を組み合わせてシステムを作ると、そのつなぎ方(直列か並列か)で全体の稼働率が変わります。
直列(全部が動いて初めて正常)
直列構成は、1台でも止まるとシステム全体が止まるつなぎ方です。 システム稼働率は、各機器の稼働率をすべて掛け算したものになります。
- 式:稼働率 = A1 × A2 × … × An
- 例:稼働率99%の機器を3台直列 → 0.99 × 0.99 × 0.99 = 約97.03%
- 機器を増やすほど稼働率は下がる(弱点が増える)
並列(どれか1つ動けば正常・冗長構成)
並列構成は、同じ働きの機器を複数並べ、どれか1台でも生きていれば動くつなぎ方です。 「全部が同時に止まる確率」を1から引いたものがシステム稼働率になります。
- 式:稼働率 = 1 −(1−A1)×(1−A2)×…×(1−An)
- 例:稼働率99%の機器を2台並列 → 1 −(0.01 × 0.01)= 99.99%
- 機器を増やすほど稼働率は上がる(冗長化の効果)
「ナイン(9)」と年間停止時間
稼働率は9の数で語られることが多く、9が1つ増えるごとに許される停止時間が10分の1になります。
| 稼働率 | 年間の想定停止時間(365日換算) |
|---|---|
| 90% | 約36日12時間 |
| 99% | 約3日15時間 |
| 99.9% | 約8時間46分 |
| 99.99% | 約53分 |
| 99.999% | 約5分 |
※ 1年=365日(8,760時間)で換算した概算です。
よくある質問
- システムの稼働率(可用性)とは何ですか?
- システムが正常に動いている時間の割合のことです。可用性(Availability)とも呼ばれ、たとえば稼働率99%なら、1年のうち約1%(約3.65日)は止まりうるという意味になります。複数の機器でシステムを作ると、つなぎ方(直列・並列)によって全体の稼働率が変わります。
- 直列と並列で計算がどう違うのですか?
- 直列は「全部の機器が動いて初めて正常」な構成で、システム稼働率=各機器の稼働率の掛け算です。1台でも止まると全体が止まるので、つなぐほど稼働率は下がります。並列は「どれか1台でも動けば正常」な冗長構成で、システム稼働率=1 −(各機器の停止率の掛け算)です。全部が同時に止まらない限り動くので、台数を増やすほど稼働率は上がります。
- 「ナイン(9)」が多いほど良いとはどういう意味ですか?
- 稼働率を9の数で表す言い方です。99%は「ツーナイン」で年間約3.65日の停止、99.9%は「スリーナイン」で約8.76時間、99.99%は「フォーナイン」で約52.6分の停止に相当します。9が1つ増えるごとに、許される停止時間が10分の1になります。
- この計算はそのまま実システムに当てはめてよいですか?
- 各機器の故障が独立に起きるという前提の概算です。実際には共通の電源やネットワークが同時に落ちる、保守で計画停止する、待機系への切り替えに失敗するといった要因で結果は変わります。設計の目安・試験対策の計算としてお使いください。
出典・計算の根拠
- 信頼性設計における直列・並列モデル:直列=各稼働率の積、並列=1 −(各停止率の積)。 IPA 基本情報技術者試験などの「システムの稼働率(可用性)」で扱われる定義式。
- 可用性(Availability)の定義:稼働率 = 正常稼働時間 ÷ 全体時間。停止率 = 1 − 稼働率。
- 年間停止時間:(1 − 稼働率) × 8,760時間(365日 × 24時間)で換算。
本ツールは各機器の故障が独立に起きると仮定した概算です。共通故障・保守・切り替え失敗などの実運用要因は含みません。 実際の設計判断は、システム要件に応じてご確認ください。