在職老齢年金(65歳以上)計算ツール
65歳以上で働きながら年金を受け取ると、給与や賞与の額に応じて老齢厚生年金の一部または全部が支給停止になることがあります。 給与・賞与・年金の基本月額を入れるだけで、令和7年度の基準(月51万円)にもとづき、 いくら止まり、いくら受け取れるかをその場で概算します。
つまり:給与と年金を合わせた月額が基準(510,000円)を超えるため、 超えた分の半額にあたる月46,667円が支給停止になり、 実際に受け取れる年金は月73,333円(年879,996円)です。 本来の基本月額120,000円との差がカットされる分です。
くわしい計算の内訳(参考)
| 給与(標準報酬月額) | 400,000 円/月 |
|---|---|
| 賞与の月割り(直近1年の賞与 ÷ 12) | 1,000,000 円 ÷ 12 = 約83,333 円/月 |
| 総報酬月額相当額(給与 + 賞与の月割り) | 483,333 円/月 |
| 老齢厚生年金の基本月額 | 120,000 円/月 |
| 合計(基本月額 + 総報酬月額相当額) | 603,333 円/月 |
| 支給停止調整額(令和7年度の基準額) | 510,000 円/月 |
| 支給停止月額((合計 − 基準額)÷ 2) | 46,667 円/月 |
| 受け取れる年金月額 | 73,333 円/月 |
| 受け取れる年金年額(×12) | 879,996 円/年 |
※ 概算です。実際の判定は「標準報酬月額」「標準賞与額」という等級・上限のある区切られた値で行われ、 老齢基礎年金(国民年金部分)や加給年金、繰下げ受給などは別の扱いになります。 支給停止調整額は年度ごとに見直されます(令和7年度=51万円)。正確な金額は日本年金機構・年金事務所でご確認ください。
総報酬月額相当額別「受け取れる年金月額」早見表(概算)
老齢厚生年金の基本月額を12万円・賞与なしとした場合に、給与(総報酬月額相当額)が増えると 支給停止がどれだけ進むかの目安です。令和7年度の支給停止調整額(51万円)で試算しています。
| 総報酬月額相当額 | 支給停止される月額 | 受け取れる年金月額 |
|---|---|---|
| 200,000 円 | 0 円 | 120,000 円 |
| 300,000 円 | 0 円 | 120,000 円 |
| 380,000 円 | 0 円 | 120,000 円 |
| 400,000 円 | 5,000 円 | 115,000 円 |
| 500,000 円 | 55,000 円 | 65,000 円 |
| 600,000 円 | 105,000 円 | 15,000 円 |
| 700,000 円 | 120,000 円 | 0 円 |
※ 概算。基本月額12万円・賞与なしの例です。基本月額や賞与が変わると停止額も変わります。 実際は標準報酬月額・標準賞与額(等級・上限あり)で判定されます。
在職老齢年金(65歳以上)の仕組み
65歳以上で厚生年金に加入して働くと、毎月の給与や賞与の額によって老齢厚生年金が減らされることがあります。 これが「在職老齢年金」です。判定に使うのは次の2つの金額です。
総報酬月額相当額とは
総報酬月額相当額 = その月の給与(標準報酬月額)+ 直近1年間の賞与合計 ÷ 12 です。 ボーナスをそのまま足すのではなく、1年分を月割り(÷12)してから給与に加えるのがポイントです。
支給停止額の計算式
- 合計 = 基本月額 + 総報酬月額相当額 を求めます(基本月額は加給年金を除いた厚生年金の月額)。
- 合計が支給停止調整額(令和7年度=月51万円)以下なら、支給停止はなく年金は全額受け取れます。
- 合計が51万円を超えたら、支給停止月額 =(合計 − 51万円)÷ 2 が年金から差し引かれます。
- 止まるのは老齢厚生年金(報酬比例部分)まで。老齢基礎年金(国民年金部分)は止まりません。
注意したいポイント
- 働いた分は将来の年金に反映:在職中に納めた厚生年金保険料は、退職時や毎年の改定で年金額の増額につながります。
- 止まった分は戻らない:支給停止された年金は、原則さかのぼって支払われるものではありません。
- 基準額は毎年見直し:支給停止調整額は年度ごとに改定されます(令和6年度50万円→令和7年度51万円)。
よくある質問
- 在職老齢年金とは何ですか?
- 65歳以上で厚生年金に加入しながら働く(在職する)場合に、給与や賞与の額に応じて老齢厚生年金の一部または全部が支給停止される仕組みです。年金と給与の合計が一定額(令和7年度は月51万円)を超えると、超えた分の半額が止まります。対象になるのは老齢厚生年金の報酬比例部分で、老齢基礎年金(国民年金部分)は在職による支給停止の対象になりません。
- 支給停止額はどうやって計算しますか?
- まず「総報酬月額相当額=その月の給与(標準報酬月額)+直近1年間の賞与合計÷12」を出します。これに年金の基本月額を足した合計が支給停止調整額(令和7年度=51万円)を超えると、支給停止月額=(合計−51万円)÷2 が年金から差し引かれます。基本月額を超えて止まることはなく、最大で全額支給停止です。
- 65歳未満(60〜64歳)の計算と同じですか?
- 現在の制度では、65歳以上も60〜64歳も支給停止の基準額・計算式は同じ(合計が支給停止調整額を超えた分の半額を停止)です。ただし65歳以上では老齢基礎年金は止まらず、対象は老齢厚生年金部分のみという点に注意してください。本ツールは65歳以上の老齢厚生年金を対象にした概算です。
- 支給停止された年金は後でもらえますか?
- 在職中に支給停止された分は、原則としてそのまま受け取れません(さかのぼって支払われるものではありません)。一方で、働いて厚生年金保険料を納めた分は将来の年金額に反映され、退職時や毎年の改定で年金が増えていきます。詳しくは日本年金機構・年金事務所にご確認ください。
出典・計算の根拠
- 日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」(支給停止月額=(基本月額+総報酬月額相当額−支給停止調整額)÷2)。
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定について」(在職老齢年金の支給停止調整額=51万円。令和6年度は50万円)。
- 総報酬月額相当額=標準報酬月額+その月以前1年間の標準賞与額の合計÷12(厚生年金保険法)。
本ツールの結果は概算です。実際の判定は標準報酬月額・標準賞与額という等級・上限のある区切られた値で行われ、 加給年金・繰下げ受給・老齢基礎年金などは別扱いです。正確な金額は日本年金機構・年金事務所でご確認ください。